鬼貫おにつら)” の例文
蕪村は『鬼貫おにつら句選』のばつにて其角、嵐雪、素堂、去来、鬼貫を五子と称し、『春泥集』の序にて其角、嵐雪、素堂、鬼貫を四老と称す。
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
行水を捨てる句として最も人口じんこう膾炙かいしゃしたのは、鬼貫おにつらの「行水のすてどころなし虫の声」であろう。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
成程談林だんりんの諸俳人は、——いや、伊丹いたみ鬼貫おにつらさへ芭蕉よりも一足先に俗語を使つてゐたかも知れぬ。けれども所謂平談俗話に錬金術をほどこしたのは正に芭蕉の大手柄である。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「あらたのし冬まつ窓の釜の音——というのはどうです、鬼貫おにつらの句ですがね」
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
俳諧師鬼貫おにつら
俳諧師 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
一番小さいのは榎実えのみ位で鬼貫おにつらの句にも「木にも似ずさても小さき榎実かな」とある。しかし榎実はくだものでないとすれば、小さいのは何であろうか。
くだもの (新字新仮名) / 正岡子規(著)
誰だっけな、芭蕉でなし、鬼貫おにつらでなし、也有やゆうでもなし……
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
秋晴れたあら鬼貫おにつらの夕べやな
続芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
むしろ元禄に変化したるだけの変化さへ失ひ、「何や」「何かな」一点張いってんばりの極めて単調なる者となりをはりて、ただ時に檀林一派及び鬼貫おにつららの奇をろうするあるのみ。
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
(略)其角きかくを尋ね嵐雪らんせつを訪ひ素堂そどういざな鬼貫おにつらに伴ふ、日々この四老に会してわづかに市城名利の域を離れ林園に遊び山水にうたげし酒をくみて談笑し句を得ることはもっぱら不用意を貴ぶ
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
鬼貫おにつらや新酒の中の貧に処す
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
鬼貫おにつらや新酒の中の貧に処す
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
鬼貫おにつら
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)