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さわが
騷したるに依て此方へ
召捕置たり但し吟味致すべきなれども亂心に
紛れなき故今日引渡し遣す尤も
由緒も是有家來ならば
隨分念を入て
療治を
引連出はしたれど
騷しき所は素より好まねば
王子邊へ立越て
楓の
若葉若緑を
眺んにも又上野より
日暮里などへ掛る時は
渠醉人の多くして
風雅を妨げ
面白からねば音羽通を
指して
歸り來りしに何やら
路次の中
騷しければ早々來り見るに油屋番頭久兵衞と我が
女房が何か爭ひ居たるゆゑ文右衞門は兩人に向ひて何事の
爭か
譯は知ね共互に
大音揚近所へ對し
外聞惡し靜に
譯を