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馬背
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ばはい
ふりがな文庫
“
馬背
(
ばはい
)” の例文
蔦之助
(
つたのすけ
)
は
鞭
(
むち
)
も折れろとばかり、ぴゅうッと
馬背
(
ばはい
)
を打ってさけんだ。馬もはやいがより
以上
(
いじょう
)
に、こころは
三方
(
みかた
)
ヶ
原
(
はら
)
にいっている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
たとえば愛国の理想を
描
(
えが
)
くならば、戦争のとき、
馬背
(
ばはい
)
にまたがって
功名
(
こうみょう
)
手柄
(
てがら
)
をするをもってただちに理想とは称しがたい。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
こう云う皮膚は、雨に
曝
(
さら
)
され風に打たれつゝ
馬背
(
ばはい
)
に日を暮らす武人のものでなく、深窓に育って
詩歌
(
しいか
)
管絃
(
かんげん
)
の楽しみより外に知らない貴人のものである。
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
と、その仆れた馬の胴へ、他の馬が
躓
(
つまず
)
いて乗ってきた敵が不覚にも、ズルズルと
馬背
(
ばはい
)
を
辷
(
すべ
)
り落ちた。
生死卍巴
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「ほほ……。もう何にもお願いしないわ。でも、馬にだけは乗せてくれるでしょう?」青年は、夫人を介添して、夫人のほっそりした右の片足を支えて、
馬背
(
ばはい
)
にまたがらせた。
貞操問答
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
▼ もっと見る
歩るいてさえ
冷々
(
ひやひや
)
する
峠路
(
とうげみち
)
を
馬背
(
ばはい
)
によりて行くとは、少し猛烈過ぎるけれども、吾々はそんな事にひるむ人間ではない。冒険は元々覚悟の上だ。「よかろう。それも面白いだろう」と
忽
(
たちま
)
ち一決。
本州横断 痛快徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
、
井沢衣水
(著)
このたくましい栗毛の
馬背
(
ばはい
)
であった。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
見れば、善光寺方面から真黒に流れて来たべつな一軍も、同じ地点に合し、いよいよそこを足場とするもののごとく、最後の荷駄隊も、
馬背
(
ばはい
)
のものや牛車の物を降ろしている。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その鞍壺へ手を掛けると甚内は
翩翻
(
へんぽん
)
と飛び乗った。ピッタリ
馬背
(
ばはい
)
へ身を伏せたのは、手裏剣を恐れたためであって、「やっ」というと馬腹を蹴った。馬は
颯
(
さっ
)
と走り出した。馬首は追分へ向いていた。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
馬
常用漢字
小2
部首:⾺
10画
背
常用漢字
小6
部首:⾁
9画
“馬”で始まる語句
馬鹿
馬
馬鈴薯
馬丁
馬蹄
馬糞
馬子
馬車
馬士
馬酔木