頼長よりなが)” の例文
頼長よりながはまさかとおもった夜討ようちがはじまったものですから、今更いまさらのようにあわてて、為朝ためとものいうことをかなかったことを後悔こうかいしました。
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
藤原仲成なかなりを殺したり、又、左大臣頼長よりながの死骸を掘りおこしたりなどして評判を落した事を覚えておいででしょうが、昔からよく、「死罪を行なえば海内に謀叛のともがら絶えず」
俊寛 保元ほうげんの乱に頼長よりながの墓をあばいた信西しんぜいは、頼長の霊にのろわれて平治へいじの乱には信頼に墓をあばかれた。信西の霊は清盛について、信頼を殺させた。今信頼の霊は成親殿にのりうつった。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
彼はきょうのあるじの忠通の弟で、宇治の左大臣頼長よりながであった。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そののち新院しんいんはおとらわれになって、讃岐さぬきくにながされ、頼長よりながげて途中とちゅうだれがたともしれないられてにました。
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
為朝ためともがこうりっぱにいきりますと、新院しんいんはじめおそばのひとたちは、「なるほど。」とおもって、よけい為朝ためともをたのもしくおもいました。するとその中で一人ひとり左大臣さだいじん頼長よりなががあざわらって
鎮西八郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)