面白半分おもしろはんぶん)” の例文
町の人たちは、あの馬鹿ばか甚兵衛がたいそうな看板かんばんをだしたが、どんなことをするのかしらと、面白半分おもしろはんぶん小屋こやへはいってみました。
人形使い (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
それから、一ヶ月前町長にげられて、年俸を三百円頂戴する身分になつた事を、面白半分おもしろはんぶん、殊更に真面目まじめな句調で吹聴してた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「なぜもう一つ歌うんだい? 一つで沢山たくさんだよ。歌いたい時に、歌わなくちゃならない時に、歌うものなんだ。面白半分おもしろはんぶんに歌っちゃいけない。」
ジャン・クリストフ (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
毎号まいがう三千さんぜんづゝもるやうなわけで、いまつとめて拡張かくちやうすれば非常ひじやうなものであつたのを、無勘定むかんじやう面白半分おもしろはんぶんつてために、つひ大事だいじらせたとはのちにぞ思合おもひあはされたのです
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
主人しゆじん夫婦ふうふまたひまだとえて、面白半分おもしろはんぶん何時いつまで織屋おりや相手あひてにした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)