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ふりがな文庫
“
雲井
(
くもい
)” の例文
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
と中将の結婚を許せということなのであろうか、もう長くおいでになれない御病体の宮がぜひにとそのことをお言いになり
源氏物語:29 行幸
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
龍巻
(
たつまき
)
は、
雲井
(
くもい
)
へかけり去った
鷲
(
わし
)
の行方などには目もくれず、すぐ手下に
軽舸
(
はしけ
)
をおろさせて、波間にただよっている伊那丸を、親船へ引きあげさせた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
私
(
わたく
)
しの名は
越智東風
(
おちとうふう
)
ではありません、
越智
(
おち
)
こちですと必ず断りますよ」「妙だね」と
雲井
(
くもい
)
を腹の底まで
呑
(
の
)
み込む。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
名
(
な
)
をば
雲井
(
くもい
)
に
鵺
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
を忘れる時がないのであるが、大臣が厳重に監視しているのも恨めしくて、無理をして逢ってみようともしなかった。
源氏物語:21 乙女
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
▼ もっと見る
三四郎がのぞくやいなや隣の男はノートを三四郎の方に出して見せた。絵はうまくできているが、そばに
久方
(
ひさかた
)
の
雲井
(
くもい
)
の空の
子規
(
ほととぎす
)
と書いてあるのは、なんのことだか判じかねた。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
塔上
(
とうじょう
)
の二勇士、
塔下
(
とうか
)
の三軍が、あれよと、おどろきさけんだ時には、
万事休
(
ばんじきゅう
)
す、
蛾次郎
(
がじろう
)
、
呂宋兵衛
(
るそんべえ
)
、ふたりを乗せた
大鷲
(
おおわし
)
の影はまっしぐらに、
三国山脈
(
みくにさんみゃく
)
の
雲井
(
くもい
)
はるかに消えていく。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
夫人の生んだ娘たちよりも
藤典侍
(
とうてんじ
)
にできた六女はすぐれて美しく、性質も欠点のない令嬢なのであった。
源氏物語:44 匂宮
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
雲井
(
くもい
)
にあらそう
両童子
(
りょうどうじ
)
を乗せて、
鷲
(
わし
)
はいましも
満々
(
まんまん
)
たる
琵琶
(
びわ
)
の湖水をめぐっている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
はすっかり恥ずかしがっているのであったが、別れた時に比べてさらに美しい
貴女
(
きじょ
)
になっていた。
源氏物語:33 藤のうら葉
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
と言ったあとに大臣は
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
のことを残念に思った。そうしたふうにだれと結婚をするかと世間に興味を持たせる娘に仕立てそこねたのがくやしいのである。
源氏物語:26 常夏
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
苦しそうにして舞い姫はからだを横向きに長くしていた。ちょうど
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
と同じほどの年ごろであった。
源氏物語:21 乙女
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
の所へは情けをこめた手紙を常に送っていても、表面はあくまでも冷静な態度を保っているのである。この態度をまた雲井の雁の兄弟たちは恨んでいた。
源氏物語:25 蛍
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
少将のことを
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
夫人から再度申し込んで来た以前のことに対して、自分はそれに代える優遇法を考えていると言ったのであったがどう思っているであろうと
源氏物語:46 竹河
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
今夜の来賓としては
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
夫人の兄弟である
左衛門督
(
さえもんのかみ
)
、
藤宰相
(
とうさいしょう
)
などだけが外から来ていた。やっとしてから出ておいでになった宮のお姿は美しくごりっぱであった。
源氏物語:51 宿り木
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
と言って
歎息
(
たんそく
)
はしたが、惜しそうにしてしいて夫人の手から取り上げることはしなかったから、
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
夫人もさすがにこの場で読むこともできずにじっと持っていた。
源氏物語:39 夕霧一
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
失恋した
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
よりも美しいように思われた玉鬘の顔を、なお驚きに
呆然
(
ぼうぜん
)
とした気持ちの中にも考えて、気がつかなかったと思わぬ損失を受けたような心持ちにもなった。
源氏物語:29 行幸
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
夫人は姉の尚侍をうらめしくは思っているが、今まではそれほど親密に手紙も書きかわさなかったのに、あの問題があって、たびたび書いて送ることになったのに
源氏物語:46 竹河
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
結局自分の疑いは疑いでなくなってゆきそうであると、
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
夫人が早くも観察していることにはばかられて、大将は小野の山荘を訪ねたく思いながらも実行をしかねていた。
源氏物語:39 夕霧一
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
などと小声で言うと、いよいよ恥ずかしく思って、
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
はものも言えないのである。
源氏物語:21 乙女
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
のほうでも父の大臣の
洩
(
も
)
らした恋人の結婚話から苦しい物思いをしていた。もしもそんなことになったならもう永久に自分などは顧みられないであろうと思うと悲しかった。
源氏物語:33 藤のうら葉
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
内大臣は宮廷へはいる大がかりな
仕度
(
したく
)
を、自家のことでなく源氏の姫君のこととして
噂
(
うわさ
)
に聞くのを、非常に物足らず寂しく思っていた。妙齢に達した
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
の姫君は美しくなっていた。
源氏物語:32 梅が枝
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
母の
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
夫人からもそのことについての手紙も始終寄せられていた。
源氏物語:46 竹河
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
女御
(
にょご
)
が実家に帰っている時でもあったから、姉君にも
逢
(
あ
)
って、悩ましい気持ちの少し紛らすこともできた
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
夫人は、平生のようにすぐ翌日に邸へ帰るようなこともせず父の家の客になっていた。
源氏物語:40 夕霧二
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
雲井
(
くもい
)
の
雁
(
かり
)
の
乳母
(
めのと
)
の
大輔
(
たゆう
)
が
源氏物語:33 藤のうら葉
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
雲
常用漢字
小2
部首:⾬
12画
井
常用漢字
小4
部首:⼆
4画
“雲井”で始まる語句
雲井龍雄
雲井秋生
雲井竜雄
雲井良太