トップ
>
陰慘
>
いんさん
ふりがな文庫
“
陰慘
(
いんさん
)” の例文
新字:
陰惨
眼の前の光景の
陰慘
(
いんさん
)
さに、
畏怖
(
ゐふ
)
する前に、私は、私の過去の思ひ出が、激しく湧き出て來るのを抑へなければならなかつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
店の中は、ムツとするやうな
陰慘
(
いんさん
)
さ、この重つ苦しい空氣を一と口呼吸しただけで、人間は妙に罪惡的になるのではあるまいかと思ふやうです。
銭形平次捕物控:048 お藤は解く
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼等
(
かれら
)
は
皆
(
みな
)
、この
曇天
(
どんてん
)
に
押
(
お
)
しすくめられたかと
思
(
おも
)
ふ
程
(
ほど
)
、
揃
(
そろ
)
つて
脊
(
せい
)
が
低
(
ひく
)
かつた。さうして
又
(
また
)
この
町
(
まち
)
はづれの
陰慘
(
いんさん
)
たる
風物
(
ふうぶつ
)
と
同
(
おな
)
じやうな
色
(
いろ
)
の
著物
(
きもの
)
を
著
(
き
)
てゐた。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
陰慘
(
いんさん
)
たる
修羅
(
しゆら
)
の
孤屋
(
こをく
)
に
比
(
くら
)
べると、こゝは
却
(
かへ
)
つて、
唐土
(
たうど
)
桃園
(
たうゑん
)
の
風
(
かぜ
)
が
吹
(
ふ
)
く。
深川浅景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
突然、今迄聞いた事もないやうな、
陰慘
(
いんさん
)
な
合唱
(
コーラス
)
と共に、一隊の男女が、妖魔の行列のやうに廣間へ入つて來ました。
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
平次は、この
陰慘
(
いんさん
)
な空氣の中から逃出すと、八五郎を先に立てて、御切手町の長崎屋に向ひました。
銭形平次捕物控:167 毒酒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
四十そこ/\の
陰慘
(
いんさん
)
な忍從に叩き上げられたやうな蒼黒い男です。
銭形平次捕物控:121 土への愛著
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
孫三郎は
陰慘
(
いんさん
)
な土藏のなかで續けるのでした。
銭形平次捕物控:154 凧の詭計
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
陰
常用漢字
中学
部首:⾩
11画
慘
部首:⼼
14画
“陰”で始まる語句
陰
陰鬱
陰影
陰気
陰翳
陰陽師
陰氣
陰陽
陰欝
陰々