関係くわんけい)” の例文
旧字:關係
いま一つ招魂社せうこんしやうしろ木立こだちのなかにも、なまめかしい此物語このものがたりあとつけられてあるが、其後そのゝち関係くわんけいは一さいわからぬ。いまこひなかはつゞいてゐるかいなか、それ判然はんぜんせぬ。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
そりやいまむかしと違ふから、独身も本人の随意だけれども、独身のためおやや兄弟が迷惑めいわくしたり、はては自分の名誉に関係くわんけいする様な事が出来しつたいしたりしたらうする気だ
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
這麼こんなふう中坂なかさかしやまうけてからは、石橋いしばしわたしとが一切いつさい処理しよりして、山田やまだ毎号まいごう一篇いつぺんの小説を書くばかりで、前のやうに社にたいしてみつなる関係くわんけいを持たなかつた、とふのが
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
従つてかれは三千代の顔や、容子や、言葉や、夫婦の関係くわんけいや、病気や、身分みぶん一纏ひとまとめにしたものを、わが情調にしつくり合ふ対象として、発見したに過ぎなかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)