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針醫
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はりい
なしけるが新道の
玄柳方にて
調合なし
貰はんと
出行體故素知らぬ
面に
臺所へ
立戻りたり又彼の
玄柳は毒藥のことを
請合けれども
針醫の事なれば
毒藥を
求めんこと
難しと思へば
風藥二
服を
先方では
大に
恐縮して、いろ/\
相談の
末、
或る
名高い
針醫が
亡つて、
其の
藥箱の
不用になつてゐたのを
買ひ
取り、それを
療法の
禮として
贈つて
來たのが、この
藥箱で、
見事な
彫刻がしてあつて