重慶じゅうけい)” の例文
永楽えいらく元年、帝雲南うんなん永嘉寺えいかじとどまりたもう。二年、雲南をで、重慶じゅうけいより襄陽じょうよういたり、また東して、史彬しひんの家に至りたもう。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その中には素姓の曖昧あいまいなのがないとは云えません。それから重慶じゅうけいから潜入して来る支那人もいないとは限りませんからね。
偉大なる夢 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
途中、涪水関ふすいかん重慶じゅうけいの東方)にかかると、その日も、山上の関門から手をかざして、麓の道を監視していた番兵が
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
英米えいべいから売りつけられたろくに役にもたたない兵器にりた経験を思い出し、また重慶じゅうけいで、しばしばめた不渡手形的援醤宣言ふわたりてがたてきえんしょうせんげんがしさを想い出し
そして、国民党宣伝部の氏が一九四五年即ち一昨年の立春に、重慶じゅうけいでUP特派員ランドル記者の面前で、二ダースの卵をわけなく立てて見せたのである。
立春の卵 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
安大成あんだいせい重慶じゅうけいの人であった。父は孝廉こうれんの科に及第した人であったが早く没くなり、弟の二成じせいはまだ幼かった。
珊瑚 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
九艦隊司令長官「じゃあ君が重慶じゅうけいへ乗込むといいね。そうすれば余もまた、寒いところからとび出せる」
諜報中継局 (新字新仮名) / 海野十三(著)
支那の奥地、今重慶じゅうけい政権が、ソれんとの連絡に懸命の努力をつくしている西北ルートの土地は、カラコラムの氷河の氷がとけて流れ出るわずかの流域をのぞいては、ほとんど死の世界である。
『西遊記』の夢 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
昔の因縁いんねんを考えると、わしとて、譲らんでもないが、しかしあのように敗けてばかりいるのでは張合はりあいがない。——で、当時とうじ、醤の奴は、どこにいるのか。重慶じゅうけいか、成都せいとか、それとも昆明こんめい
“首都重慶じゅうけいは、昨夜、また日本空軍のため、猛爆をうけた。損害は重大である。火災は、まだまない。これまでの日本空軍の爆撃により市街の三分の二は壊滅かいめつし、完全なる焦土しょうどした。
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
これは余談よだんわたるが、彼れ醤は、日本軍のため、重慶じゅうけいを追われ、成都せいとにいられなくなり、昆明こんめいではクーデターが起り、遂に数奇すうききわめた一生をそこで終るかと思われたが、最後の手段として
「それは無理だと思うね。この重慶じゅうけいにいる限り、どうも仕様がないよ」