道庵だうあん)” の例文
甚兵衞聞出しければ彼が留守るすへ忍び入て物せんと茲に惡心あくしんを生じ旦暮あけくれ道庵だうあんたくの樣子をうかゞ或夜あるよ戌刻頃いつゝごろきたりて見れば表は錠前ぢやうまへ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「私は——牛込御納戸おなんど町の一しき道庵だうあんの伜綾之助あやのすけと申します」
たづね有しかば道庵だうあんべつに心當りは御座なくと申に然らば日頃出入致す貧乏人びんばふにん又は心やすく致し朝夕てうせき小遣錢こづかひぜになどを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
考へ又元の水口より立出何喰なにくはかほにて我が家をさして立歸りたり道庵だうあんは此日病家びやうかにて手間てま漸々やう/\亥刻よつどき近き頃歸り來りあかりともして四邊あたりを見るに座敷を取ちらしあれば不審ふしんに思ひ其へん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)