“遐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とほ41.7%
はる33.3%
はるか16.7%
とおく8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
泉はとほくで泣いてます うつとりなごんで泣いてます……
右手の窓の外に、高いもみの木が半分見えて後ろははるかの空の国に入る。左手のみどりの窓掛けをれて、澄み切った秋の日がななめに白い壁を明らかに照らす。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ただちに西北に向ひて、今尚いまなほ茫々ぼうぼうたるいにしへ那須野原なすのがはられば、天はひろく、地ははるかに、唯平蕪ただへいぶの迷ひ、断雲の飛ぶのみにして、三里の坦途たんと、一帯の重巒ちようらん、塩原は其処そこぞと見えて、行くほどにみちきはまらず
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
されども渠等かれらいまだ風もすさまず、波もれざる当座とうざに慰められて、坐臥行住ざがぎょうじゅう思い思いに、雲をるもあり、水を眺むるもあり、とおくを望むもありて、その心には各々無限のうれいいだきつつ
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)