進入すゝみい)” の例文
それと同時どうじに、一旦いつたんいへかへつた櫻木海軍大佐さくらぎかいぐんたいさは、きんモールのひかり燦爛さんらんたる海軍大佐かいぐんたいさ盛裝せいさうで、一隊いつたい水兵すいへい指揮しきして、屏風岩べうぶいわしたなる秘密造船所ひみつざうせんじよなかへと進入すゝみいつた。
格子戸かうしど格子かうしを一本々々一生懸命にみがいてるのもある。長吉ちやうきち人目ひとめの多いのに気後きおくれしたのみでなく、さて路地内ろぢうち進入すゝみいつたにしたところで、自分はどうするのかと初めて反省の地位に返つた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
かくて吾等われら運命うんめいたくする弦月丸げんげつまるは、アデンわんでゝ印度洋インドやう荒浪あらなみへと進入すゝみいつた。