むか)” の例文
蒼鸇たかの飛ぶ時他所視よそみはなさず、鶴なら鶴の一点張りに雲をも穿うがち風にもむかつて目ざす獲物の、咽喉仏把攫ひつつかまでは合点せざるものなり。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
キリスト教では眼でとれたばかりが既に姦婬同然といい、儒書にも宋の華父督が孔父の妻を途に見、目むかえてこれを送り曰く、美にしてえんなりと、竹添たけぞえ先生のせん
かかる世にうまれて弓矢とらんには、一八棠谿たうけい墨陽ぼくやうつるぎ一九さてはありたきもの財宝たからなり。されどよきつるぎなりとて千人のあたにはむかふべからず。金の徳はあめが下の人をも従へつべし。
蒼鸇たかの飛ぶ時よそはなさず、鶴なら鶴の一点張りに雲をも穿うがち風にもむかって目ざす獲物の、咽喉仏のどぼとけ把攫ひっつかまでは合点せざるものなり。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
燕王壮士万人を分ちて敵の援兵をさえぎらしめ、子高煦こうこうをして兵を林間に伏せ、敵戦いて疲れなばでゝ撃つべしと命じ、ずから師を率いてむかえ戦い、騎兵を両翼とす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)