“逆説”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
パラドックス75.0%
パラドクス12.5%
パラドツクス12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その暗影と云うのは——、たしかに彼の心中に一つの逆説パラドックスがあって、それを今の伸子の言葉が、微塵と打ち砕いたに相違なかった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
驚くべき逆説パラドクスによつて、それはもはや演者の内部にある感情ではなくして、演者が感情の内部に入つてしまつてゐるのである。……
クロオデルの「能」 (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
一種の鋭い直覺が、いま再び彼女のなかに蘇つて來ながら、さういふ扁理の不幸を絹子に理解させるためには、いま言つたやうなごく簡單な逆説パラドツクスだけで充分であることを彼女に知らせたのだ。
聖家族 (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)