逆説パラドツクス)” の例文
一種の鋭い直覺が、いま再び彼女のなかに蘇つて來ながら、さういふ扁理の不幸を絹子に理解させるためには、いま言つたやうなごく簡單な逆説パラドツクスだけで充分であることを彼女に知らせたのだ。
聖家族 (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)