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追憶
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ついおく
ふりがな文庫
“
追憶
(
ついおく
)” の例文
次に、この本に収めた各篇について、簡単な解説を試み、一つは作者自身の楽しき
追憶
(
ついおく
)
のよすがにし、また一つは大方の御参考にしたいと思う。
『地球盗難』の作者の言葉
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
文壇
(
ぶんだん
)
の
論陣
(
ろんぢん
)
今や
輕
(
けい
)
佻
亂雜
(
らんざつ
)
卑
(
ひ
)
小に
流
(
なが
)
れて、
飽
(
あく
)
までも
所信
(
しよしん
)
に
邁進
(
まいしん
)
する
堂
(
どう
)
々たる
論客
(
きやく
)
なきを
思
(
おも
)
ふ時、
泡鳴
(
ほうめい
)
さんのさうした
追憶
(
ついおく
)
も
私
(
わたし
)
には
深
(
ふか
)
い懷しさである。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
こうした
追憶
(
ついおく
)
をするのさえ、苦しかったぼくを、今では冷静におししずめ、ああした愛情は一体なんであったろうかと、考えてみるようにさせました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
わたしは
彼
(
かれ
)
のまっすぐな、
飾
(
かざ
)
り
気
(
け
)
のない性質が好きだったし、かてて加えて、この久しぶりの面会が、わたしの胸に呼びさましてくれた
追憶
(
ついおく
)
のおかげで
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
自分は
否
(
いな
)
と云う代りに、黙って帽子の
庇
(
ひさし
)
を下げた。これから
下
(
しも
)
に掲げるのはその時その友人が、歩きながら自分に話してくれた、その毛利先生の
追憶
(
ついおく
)
である。——
毛利先生
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
そうしてそういう昔のさまざまな歓ばしい出会いの
追憶
(
ついおく
)
に
耽
(
ふけ
)
っている
暇
(
ひま
)
もなく、すでに私から巣立っていったそれらの少女たち、ことにそのうちの一人との気まずい再会を恐れて
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
忍剣
(
にんけん
)
も
恵林寺
(
えりんじ
)
にいたころ、
一年
(
ひととせ
)
、その
盛時
(
せいじ
)
を見たことがあるので
追憶
(
ついおく
)
がふかい。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
今日
(
こんにち
)
の彼は
戦
(
いくさ
)
ごっこの中に
旅順港
(
りょじゅんこう
)
の激戦を見ないばかりではない、むしろ旅順港の激戦の中にも戦ごっこを見ているばかりである。しかし
追憶
(
ついおく
)
は幸いにも少年時代へ彼を呼び返した。
少年
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
義経の声も、甘い
嗚咽
(
おえつ
)
と、うれし涙と、遠い
追憶
(
ついおく
)
に、途切れ途切れであった。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、その
面
(
おもて
)
は、無量な
追憶
(
ついおく
)
につつまれていた。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“追憶”の意味
《名詞》
過去のことを思い出すこと。追想。
(出典:Wiktionary)
追
常用漢字
小3
部首:⾡
9画
憶
常用漢字
中学
部首:⼼
16画
“追憶”で始まる語句
追憶談
追憶録
追憶風