“見得坊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みえぼう60.0%
みえばう40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お力の家は隣りちょうの倉田屋という瀬戸物屋で、甲州屋とはふだんから心安く交際しているのであるが、倉田屋の女房はひどく見得坊みえぼうで、おまけにひが根性こんじょうが強くて
半七捕物帳:35 半七先生 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
見得坊みえぼうで、小心で、権式ばかり高く持ちたがりながら、庶民の中に生々いきいきと動きかけている時流にはまだめない足利家あしかがけの君臣は、すこし境遇が落着くと、すぐ貴族臭をあらわして
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
およそ成金に取つて何よりも不満足なのは、借金の無いといふ事で、彼等はそれがあつたら、大喜びで七倍にして払ふ事を心掛けてゐる見得坊みえばうである。
父親てゝおや医者いしやといふのは、頬骨ほゝぼねのとがつたひげへた、見得坊みえばう傲慢がうまん其癖そのくせでもぢや、勿論もちろん田舎ゐなかには苅入かりいれときよくいねはいると、それからわづらう、脂目やにめ赤目あかめ流行目はやりめおほいから
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)