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葡萄蔓
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ぶどうづる
ふりがな文庫
“
葡萄蔓
(
ぶどうづる
)” の例文
皺
(
しわ
)
だらけの私の寝室をノックする音がして、暗闇から出た女の手が、楕円形の天井をみつめていた私の目前で
葡萄蔓
(
ぶどうづる
)
のようにからんで
大阪万華鏡
(新字新仮名)
/
吉行エイスケ
(著)
侯爵は
枯蔦
(
かれつた
)
をひいて
廂
(
ひさし
)
の雪を落した。家のなかに寝てゐた薄闇が匂ひもののやうに大気へ
潤染
(
にじ
)
んで散る。腰
嵌
(
は
)
めの
葡萄蔓
(
ぶどうづる
)
の金唐草に朝の光がまぶしく射す。
雪
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
そしてそれらの
節奏
(
リズム
)
のまにまに、
棚
(
たな
)
に
葡萄蔓
(
ぶどうづる
)
がよじ上るように、種々の音楽が高まってくる、銀音の鍵盤から出る白銀の
琶音
(
アルペジオ
)
、悩ましいヴァイオリンの響き
ジャン・クリストフ:03 第一巻 曙
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
蒲
(
がま
)
、
稈心
(
みご
)
、
科
(
しな
)
、
葡萄蔓
(
ぶどうづる
)
、麻糸、木綿糸、馬の毛など様々なものが使われます。
新庄
(
しんじょう
)
の市日などに
在
(
ざい
)
からこれを着て出てくる風俗は、都の者には眼を見張らせます。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
にんじんは、そこで、ある時はおじさんが鶴嘴を使うのを眺め、一歩一歩その後をつけ、ある時は、
葡萄蔓
(
ぶどうづる
)
の
束
(
たば
)
の上で寝ころび、空を見上げて柳の芽を吸うのである。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
▼ もっと見る
と仰りながら僕を
長椅子
(
ながいす
)
に
坐
(
すわ
)
らせて、その時また勉強の鐘がなったので、机の上の書物を取り上げて、僕の方を見ていられましたが、二階の窓まで高く
這
(
は
)
い
上
(
あが
)
った
葡萄蔓
(
ぶどうづる
)
から
一房の葡萄
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
昔は
葡萄蔓
(
ぶどうづる
)
の冠をかぶり太陽の光を浴び、神々しい半身裸体のうちに大理石で造られたような乳房を示していた
酒神
(
バッカス
)
祭も、今日では北部の湿ったぼろの下に形がくずれてきて
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
修道院めいた高い壁に囲まれてる狭い方形の庭だった。芝生や平凡な花の植わってる
桝
(
ます
)
形の間に砂の小径がついていた。
葡萄蔓
(
ぶどうづる
)
や
薔薇
(
ばら
)
が巻き込まれてる青葉棚が一つあった。
ジャン・クリストフ:11 第九巻 燃ゆる荊
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
その門はいつも人の心を誘うように半ば開かれていて、さほど陰気でない二つのものがそこから見えていた、すなわち、
葡萄蔓
(
ぶどうづる
)
のからみついた壁に取り巻かれてる中庭と、ぶらついてる門番の顔とが。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
アーダはクリストフの手を取り、家の横を、庭の
暗闇
(
くらやみ
)
の方へ引張っていった。茂るに任せた
葡萄蔓
(
ぶどうづる
)
が一面にたれさがってるバルコニーの下に、二人は身を潜めた。あたりは重い闇だった。
ジャン・クリストフ:05 第三巻 青年
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
葡
漢検準1級
部首:⾋
12画
萄
漢検準1級
部首:⾋
11画
蔓
漢検準1級
部首:⾋
14画
“葡萄”で始まる語句
葡萄
葡萄酒
葡萄牙
葡萄棚
葡萄色
葡萄園
葡萄畑
葡萄圃
葡萄豆
葡萄茶