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脇明
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わきあけ
ふりがな文庫
“
脇明
(
わきあけ
)” の例文
その
門口
(
かどぐち
)
に、美しい清水が流るる。いや、水のような
褄
(
つま
)
が
溢
(
こぼ
)
れて、
脇明
(
わきあけ
)
の肌ちらちらと、白い
撫子
(
なでしこ
)
の
乱咲
(
みだれざき
)
を、帯で結んだ、浴衣の地の
薄
(
うす
)
お納戸。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「は、」と声が
懸
(
かか
)
る、袖を絞って、
袂
(
たもと
)
を肩へ、
脇明
(
わきあけ
)
白き花
一片
(
ひとひら
)
、手を
辷
(
すべ
)
ったか、と思うと、
非
(
あら
)
ず、緑の
蔓
(
つる
)
に葉を開いて、はらりと船へ投げたのである。
妖術
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
やがて、向直って
階
(
きざはし
)
を下りて来た。引合わせている袖の下が、
脇明
(
わきあけ
)
を
洩
(
も
)
れるまで、ふっくりと、やや円い。
神鷺之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
急心
(
せきごころ
)
に
赫
(
かっ
)
となって、
戦
(
おのの
)
く膝を
支
(
つ
)
いて、ぐい、と手を懸ける、とぐったりした
腕
(
かいな
)
が柔かに動いて、
脇明
(
わきあけ
)
を
辷
(
すべ
)
った
手尖
(
てさき
)
が胸へかかった処を、ずッと膝を入れて横抱きに
抱
(
いだ
)
き上げると
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それを汚すようだから、雁首で吹溜めの吸殻を隅の方へ掻こうとすると、頑固な鉄が、
脇明
(
わきあけ
)
の板じめ
縮緬
(
ちりめん
)
、
緋
(
ひ
)
の
長襦袢
(
ながじゅばん
)
に危く触ろうとするから、
吃驚
(
びっくり
)
して
引込
(
ひっこ
)
める時、引っかけて灰が立った。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
脇
常用漢字
中学
部首:⾁
10画
明
常用漢字
小2
部首:⽇
8画
“脇”で始まる語句
脇
脇差
脇息
脇腹
脇目
脇侍
脇指
脇士
脇屋
脇立