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うな
「
構あねえで
置け、
耕つてあつちへ
行つてからにしろ」
勘次は
性急に
嚴しくおつぎを
止めた。おつぎは
仕方なく
泣くのも
構はずに
耕した。
「えゝ、わしやはあ、どうしてえゝもんだか
分んねえから
畑耕つてた
儘衣物も
着ねえで
斯うして
負つて
來たんだが」と
百姓はいつて、それから
深く
耕つちや
逆旋毛立てる
見てえで
行りつけねえぢやなんぼ
大儀えかよなあ、そんだが
俺ら
今ぢや、
汝の
方が
俺れより
深えつ
位だなんておとつゝあにや
云はれんのよ