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老朽
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おいく
ふりがな文庫
“
老朽
(
おいく
)” の例文
老朽
(
おいく
)
ちてジグザグになつた
板廂
(
いたびさし
)
からは雨水がしどろに流れ落ちる、見ると
簷
(
のき
)
の端に生えて居る
瓦葦
(
しのぶぐさ
)
が雨にたゝかれて、あやまつた
観画談
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
老朽
(
おいく
)
ちて行くその身とは反対に、年と共にかえって若く華やかになり行くその名声をば、さしもに広い大江戸は愚か
三ヶ
(
さんが
)
の
津
(
つ
)
の隅々にまで
喧伝
(
けんでん
)
せしめた一代の名著も
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
殊
(
こと
)
に
今朝
(
けさ
)
も
東雲
(
しののめ
)
に
袂
(
たもと
)
を振り切って別れようとすると、お
名残惜
(
なごりお
)
しや、かような処にこうやって
老朽
(
おいく
)
ちる身の、再びお目にはかかられまい、いささ小川の水になりとも
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
まだ
老朽
(
おいく
)
ちた年ではありませんが、半歳の病氣に
蝕
(
むしば
)
まれて、少しむくんだ、鉛色の顏などを見ると、卒中性の
鼾
(
いびき
)
を聞かなくても、人などを殺せる容體ではないことは余りにも明かです。
銭形平次捕物控:106 懐ろ鏡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
老和尚
三七四
眼蔵
(
めんざう
)
をゐざり出でて、此の物がたりを聞きて、そは浅ましくおぼすべし。今は
老朽
(
おいく
)
ちて
三七五
験
(
げん
)
あるべくもおぼえ
侍
(
はべ
)
らねど、君が家の
災
(
わざはひ
)
を
黙
(
もだ
)
してやあらん。
三七六
まづおはせ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
▼ もっと見る
老朽
(
おいく
)
ちてジグザグになった
板廂
(
いたびさし
)
からは雨水がしどろに流れ落ちる、見ると
簷
(
のき
)
の端に生えている
瓦葦
(
しのぶぐさ
)
が雨にたたかれて、あやまった
観画談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
対手
(
あいて
)
は
老朽
(
おいく
)
ちたものだけで、
年紀
(
とし
)
の
少
(
すくな
)
い、今の学校生活でもしたものには、とても
済度
(
さいど
)
はむずかしい、今さら、
観音
(
かんおん
)
でもあるまいと言うようなお考えだから
不可
(
いか
)
んのです。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
諸行
(
しょぎょう
)
無常は浮世のならい
某
(
それがし
)
の身の
老朽
(
おいく
)
ち行くは、さらさら
口惜
(
くちお
)
しいとも存じませぬが、わが国は
勿論
(
もちろん
)
唐天竺
(
からてんじく
)
和蘭陀
(
オランダ
)
におきましても、
滅多
(
めった
)
に二つとは見られぬ珊瑚
玳瑁
(
たいまい
)
ぎやまんの
類
(
たぐい
)
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
恐らくこの
老朽
(
おいく
)
ちた主人の
側
(
そば
)
には、美しい内儀のお春は泊つてくれないのでせう。
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“老朽”の意味
《名詞》
老朽(ろうきゅう)
年をとったり古くなったりして役に立たないこと。また、そのようなものや人。
(出典:Wiktionary)
老
常用漢字
小4
部首:⽼
6画
朽
常用漢字
中学
部首:⽊
6画
“老朽”で始まる語句
老朽親爺