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緋
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あか
ふりがな文庫
“
緋
(
あか
)” の例文
長吉は
厭
(
いや
)
なものを吐きだすように云ってから口をつぐんだ。
短冊
(
たんざく
)
のような型のある
緋
(
あか
)
い
昼夜帯
(
ちゅうやおび
)
を見せたお鶴が、
小料亭
(
こりょうりや
)
の
婢
(
じょちゅう
)
のような
恰好
(
かっこう
)
をして入って来た。
春心
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
路
(
みち
)
に落ちた
緋
(
あか
)
い木の葉も動かない、月は
皎々
(
こうこう
)
昭々
(
しょうしょう
)
として、磯際の巌も一つ一つ紫水晶のように見えて山際の
雑樹
(
ぞうき
)
が青い、
穿
(
は
)
いた下駄の古鼻緒も霜を置くかと白く冴えた。
遺稿:02 遺稿
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と、ふところから、
緋
(
あか
)
いふくさ
包
(
づつみ
)
を取り出して、小判や、小粒をザラザラと膝にこぼして見せて
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
大きい小さい
緋
(
あか
)
い白い薄紅いいろいろの金魚が揺れて泳いでゐたが、とりわけ私の目を魅いたは、一ばん立派な鉢の中の無気味に大きな支那金魚二尾黒蝶のやうないろのと
下町歳事記
(新字旧仮名)
/
正岡容
(著)
この前の、わざと
結
(
ゆ
)
った
高髷
(
たかまげ
)
とは変って、今夜は、長い、
濡羽
(
ぬれば
)
いろの黒髪を、うしろに
辷
(
すべ
)
らして、紫の緒でむすんで、
緋
(
あか
)
い下着に、水いろの、やや冷たすぎるような
綾
(
あや
)
の
寝間着
(
ねまき
)
——
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
▼ もっと見る
お初は、小さな武器を、掌に躍らすようにして、持ち直すと、裾を乱し、
緋
(
あか
)
いいろをこぼして
佇
(
たたず
)
んだまま、片肌ぬぎの
無造作
(
むぞうさ
)
さで、短銃を掴んだ手を、前に出して、片目を押さえて、狙いをつける。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
緋
漢検準1級
部首:⽷
14画
“緋”を含む語句
緋縮緬
緋鯉
緋縅
緋桃
緋羅紗
緋威
緋金巾
緋色
猩々緋
緋鹿子
緋毛氈
緋鹿
緋葉
緋衣
緋塩瀬
猩猩緋
緋鸚鵡
賜緋魚袋
緋鹿子絞
緋牡丹
...