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紫竹
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しちく
ふりがな文庫
“
紫竹
(
しちく
)” の例文
殊
(
こと
)
に
紫竹
(
しちく
)
とか申した祖父は
大通
(
だいつう
)
の一人にもなつて居りましたから、雛もわたしのではございますが、中々見事に出来て居りました。
雛
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
と呟いて、何十年間の道境三昧の
廬
(
ろ
)
を出て、京都
紫竹
(
しちく
)
村の
鷹
(
たか
)
ヶ
峰
(
みね
)
の陣屋で、初めて、大御所に
謁
(
えっ
)
したのであった。
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
竹になりたや
紫竹
(
しちく
)
だけ、元は尺八、中は笛、末はそもじの筆の軸……思いまいらせ
候
(
そろ
)
かしく。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
私はこれから内職なり何なりして亥之助が片腕にもなられるやう心がけますほどに、一生一人で置いて下さりませとわつと声たてるを
噛
(
かみ
)
しめる襦袢の袖、墨絵の竹も
紫竹
(
しちく
)
の色にや
出
(
いづ
)
ると哀れなり。
十三夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そうして、彼は数人の兵士に守られつつ、月の光りに静まった
萩
(
はぎ
)
と
紫苑
(
しおん
)
の花壇を通り、
紫竹
(
しちく
)
の茂った玉垣の間を
白洲
(
しらす
)
へぬけて、磯まで来ると、兵士たちの嘲笑とともに
鞺
(
ど
)
ッと浜藻の上へ投げ出された。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
▼ もっと見る
私
(
わたし
)
はこれから
内職
(
ないしよく
)
なり
何
(
なん
)
なりして
亥之助
(
いのすけ
)
が
片腕
(
かたうで
)
にもなられるやう
心
(
こゝろ
)
がけますほどに、
一生
(
いつしやう
)
一人
(
ひとり
)
で
置
(
お
)
いて
下
(
くだ
)
さりませとわつと
聲
(
こゑ
)
たてるを
噛
(
かみ
)
しめる
襦袢
(
じゆばん
)
の
袖
(
そで
)
、
墨繪
(
すみゑ
)
の
竹
(
たけ
)
も
紫竹
(
しちく
)
の
色
(
いろ
)
にや
出
(
いづ
)
ると
哀
(
あは
)
れなり。
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
紫
常用漢字
中学
部首:⽷
12画
竹
常用漢字
小1
部首:⽵
6画
“紫竹”で始まる語句
紫竹桃