“しちく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
紫竹66.7%
私蓄11.1%
刺竹11.1%
糸竹11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と呟いて、何十年間の道境三昧のを出て、京都紫竹しちく村のたかみねの陣屋で、初めて、大御所にえっしたのであった。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
此度このたびくはだて残賊ざんぞくちゆうして禍害くわがいつと云ふ事と、私蓄しちくあばいて陥溺かんできを救ふと云ふ事との二つをこゝろざした者である。しかるにかれまつたく敗れ、これは成るになん/\としてくじけた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
併し理を以てせば、これが人世じんせい必然のいきほひだとして旁看ばうかんするか、町奉行以下諸役人や市中の富豪に進んで救済の法を講ぜさせるか、諸役人をちゆうし富豪をおびやかして其私蓄しちくを散ずるかの三つよりほかあるまい。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
刺竹しちく叢生そうせいする風景
台湾の民芸について (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
これをたとえば、大廈たいか高楼の盛宴に山海の珍味をつらね、酒池肉林しゅちにくりんの豪、糸竹しちく管絃の興、善尽し美尽して客を饗応するその中に、主人は独り袒裼たんせき裸体なるが如し。
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)