トップ
>
筵
>
えん
ふりがな文庫
“
筵
(
えん
)” の例文
彼の江戸の法庭に——刑場に赴くや、新郎の新婦の
筵
(
えん
)
に赴くほどにゆかざるも、猛夫の戦場に出るが如く、勇みたりしなり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
殊勝の
筵
(
えん
)
に
列
(
つらな
)
れる月卿雲客、
貴嬪采女
(
きひんさいじょ
)
、僧徒等をして、身
戦
(
おのの
)
き色失い、
慙汗憤涙
(
ざんかんふんるい
)
、身をおくところ無からしめたのも、うそでは無かったろうと思われる。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
宮は詩をお作りになる
思召
(
おぼしめ
)
しで
文章博士
(
もんじょうはかせ
)
などを
随
(
したが
)
えておいでになるのである。夕方に船は皆岸へ寄せられて、奏楽は続いて行なわれたが、船中で詩の
筵
(
えん
)
は開かれたのであった。
源氏物語:49 総角
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
われは此語を聞いて、フラミニアの事を思ひ出し、喜の色は我面より消え失せたり。ポツジヨ。酒は好し。風波は我
筵
(
えん
)
の爲めに歌舞す。いかなれば君
愁
(
うれひ
)
の色を見せ給ふぞ。われ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
ケダシ賀寿ノ
筵
(
えん
)
ヲ設ケテ以テソノ窮ヲ救ヘト。先生曰ク、中興以後世ト
疎濶
(
そかつ
)
ス。彼ノ輩名利ニ奔走ス。我ガ
唾棄
(
だき
)
スル所。今ムシロ餓死スルモ
哀
(
あわれ
)
ミヲ
儕輩
(
せいはい
)
ニ
乞
(
こ
)
ハズト。晩年尤モ道徳ヲ
重
(
おもん
)
ズ。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
これが生還を期せざる戦いに入る前の
筵
(
えん
)
だろうかと思われるほど賑やかな
朝餉
(
あさげ
)
である。そこへまた昨夜来、高槻の北方、
芥川
(
あくたがわ
)
方面へ偵察に行っていた加藤作内光泰、福島市松などが帰って来て
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「陌上憧々人馬間。瞥見知余定何縁。明鑑却勝褚季野。歴相始得孟万年。拏手入筵誇奇遇。満堂属目共歓然。儒侠之名旧在耳。草卒深忻遂宿攀。吾郷有客与君善。遙知思我復思君。余将一書報斯事。空函乞君附瑤篇。」
拏手
(
たしゆ
)
筵
(
えん
)
に入るの十四字
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
筵
(
えん
)
を開き
綺戸
(
きこ
)
に当る。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
“筵(
莚
)”の解説
莚(むしろ、筵・席・蓆)とは、藁(わら)やイグサなどで編んだ簡素な敷物。
(出典:Wikipedia)
筵
漢検1級
部首:⽵
13画
“筵”を含む語句
花筵
講筵
法筵
古筵
薦筵
新筵
筵圍
筵掛
荒筵
筵張
藁筵
筵席
破筵
婚筵
賀筵
祝筵
離筵
一筵
筵会
藺筵
...