眞中まなか)” の例文
新字:真中
眞中まなかにおのが胸をみるはアキルレをはぐゝめる大いなるキロン、いまひとりは怒り滿ち/\しフォーロなり 七〇—七二
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
だが日本海と格別ちがつたこのふゆ眞中まなかにさへ暖かく明るい大洋も、あのわたしが三十何年まへ山裾の城下まちから、十何里はなれた港へゆく途中、うまれて初めて見た耀かがやかしいばかり綺麗な
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
日光につくわうやはらかにみちびかれ、ながれた。そのひかりやうや蒲團ふとんはしだけにれるのをると、わたしかゞんでその寢床ねどこ日光につくわう眞中まなかくやうにいた。それだけの運動うんどうで、わたしいきははづみ、ほゝがのぼつた。
日の光を浴びて (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
眞中まなかに立ちて負傷者の帶より直ぐに其矢拔く。
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
されど彼またまこと青鷹もろがへりなりければ、劣らず爪をこなたにうちこみ、二ながら煮ゆるよどみ眞中まなかに落ちたり 一三九—一四一
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
雪降り眞中まなかに雪も降らない此の寒國かんごく
展望 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
わが未だ最後をはりことばをいはざるさきに、かの光は己が眞中まなかを中心として碾石ひきうすの如くめぐりき 七九—八一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
厨夫ちゆうふ庖仕ばうじ肉叉にくさしをもて肉を鍋の眞中まなかに沈めうかぶことなからしむるもこれにかはらじ 五五—五七
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
眞中まなかに光りて瞳となるは、聖靈の歌人うたびとまちより邑にかのはこを移しゝ者なり 三七—三九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)