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目容
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めつき
ふりがな文庫
“
目容
(
めつき
)” の例文
新吉は黒い
指頭
(
ゆびさき
)
に、臭い莨を
摘
(
つま
)
んで、
真鍮
(
しんちゅう
)
の
煙管
(
きせる
)
に詰めて、炭の粉を
埋
(
い
)
けた
鉄瓶
(
てつびん
)
の下で火を
点
(
つ
)
けると、思案深い
目容
(
めつき
)
をして、濃い煙を
噴
(
ふ
)
いていた。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
切立ての
銘撰
(
めいせん
)
の小袖を着込んで、
目眩
(
まぶ
)
しいような
目容
(
めつき
)
で、あっちへ行って立ったり、こっちへ来て坐ったりしていた。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
むかし品川で芸者をしていたとかいうその母親は、体の
小肥
(
ぶと
)
りに肥った、
目容
(
めつき
)
に
愛嬌
(
あいきょう
)
のある鼻の低い婆さんであった。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「前に来た時分からみると、ここの家も随分汚くなりましたね。」お銀はちらちらするような
目容
(
めつき
)
をした。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「お国さんが帰って?」と小僧に訊くと、小僧は「今帰りましたよ。」と
胡散
(
うさん
)
くさい
目容
(
めつき
)
でお作を見た。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
『フン、また芝居だろ。』とお大は
赭顏
(
あからがほ
)
に血走つたやうな
目容
(
めつき
)
をして、『
好
(
い
)
い年をして好い氣だね。』
絶望
(旧字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
「外聞が悪いから、いい加減にしときなよ。」と、爺さんは
内儀
(
かみ
)
さんのいびり方が
劇
(
はげ
)
しくなると、眠いような細い
目容
(
めつき
)
をして、重い体をのそのそと表へ出て行った。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
そこでは焼いたり切つたりするのは、
徒
(
いたづ
)
らに
目蓋
(
まぶた
)
を傷つけるばかり、
反
(
かへ
)
つて
目容
(
めつき
)
を醜くするし、気永に療治した方がいゝといふので、其の通りにしてゐるのであつた。
チビの魂
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
帽子も
冠
(
かぶ
)
らないで、ピンヘットを耳のところに挟んだような、
目容
(
めつき
)
のこわらしい男や、黒足袋をはいて襷がけしたような女の
往来
(
ゆきき
)
している中に、子供の手を引いた夫婦連れや
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
笹村はお銀の生立ちについて、また何かを嗅ぎ出そうとしているような
目容
(
めつき
)
で言った。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「あの人
目容
(
めつき
)
がなかなか油断ならないって、北山さんがそう言っていますよ。」
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
台所には、青い枝豆の束が、差し込んで来る日に
炙
(
あぶ
)
られたまま、
竈
(
かまど
)
の傍においてあった。風が裏手の広い笹原をざわざわと吹き渡っている。笹村は物を探るような
目容
(
めつき
)
で、深山の家へ入っていった。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
容
常用漢字
小5
部首:⼧
10画
“目”で始まる語句
目
目的
目出度
目前
目標
目貫
目覚
目論見
目下
目論