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白繻子
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しろじゅす
ふりがな文庫
“
白繻子
(
しろじゅす
)” の例文
白繻子
(
しろじゅす
)
でできてるボタンじめの
褥
(
しとね
)
の上に、しっかりした大きな赤ら顔、王鳥式に新しく
白粉
(
おしろい
)
をぬった額、高慢ないかつい鋭い目、文人のような微笑
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
遠くを這っている時はうすい
白繻子
(
しろじゅす
)
を
展
(
の
)
べたように見えるが、近くに寄せて来る時は一二寸の厚みを持って、湯に溶けたシャボンの如くに盛上っている。
母を恋うる記
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
目の覚めるような
白繻子
(
しろじゅす
)
の服を着て、白い
面帕
(
かおかけ
)
の中に薔薇色の頬が透き通るように見えた。お春さんも美しかった。今日はお花さんのお
扶
(
たす
)
けをする役なんだ。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
まず彼女は、
白繻子
(
しろじゅす
)
の訪問服の上から
木鼠
(
きねずみ
)
の毛皮外套を着て、そして、スキイを
履
(
は
)
いた。帽子には、驚くべきアネモネの
縫
(
ぬい
)
とりがあった。
耳環
(
みみわ
)
は
真珠の母
(
マザア・オヴ・パアル
)
の心臓形だった。
踊る地平線:11 白い謝肉祭
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
髪は白
元結
(
もとゆい
)
できりりと巻いた
大髻
(
おおたぶさ
)
で、
白繻子
(
しろじゅす
)
の下着に褐色無地の
定紋附羽二重
(
じょうもんつきはぶたえ
)
小袖、献上博多白地
独鈷
(
とっこ
)
の角帯に
藍棒縞仙台平
(
あいぼうじませんだいひら
)
の裏附の
袴
(
はかま
)
、
黒縮緬
(
くろちりめん
)
の紋附羽織に
白紐
(
しろひも
)
を胸高に結び
鈴木主水
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
▼ もっと見る
なるほど充分に雨を含んだ
外套
(
がいとう
)
の
裾
(
すそ
)
と、中折帽の
庇
(
ひさし
)
から用捨なく冷たい
点滴
(
てんてき
)
が畳の上に垂れる。
折目
(
おれめ
)
をつまんで
抛
(
ほう
)
り出すと、婆さんの膝の
傍
(
そば
)
に
白繻子
(
しろじゅす
)
の裏を天井に向けて帽が
転
(
ころ
)
がる。
琴のそら音
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
マリユスがジャン・ヴァルジャンの代わりになった時、コゼットはもう神を恨まなかった。彼女は
白繻子
(
しろじゅす
)
の
上靴
(
うわぐつ
)
をつけた小さなやさしい足を、マリユスの足の上にのせた。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
繻
漢検1級
部首:⽷
20画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“白”で始まる語句
白
白粉
白髪
白痴
白洲
白眼
白衣
白刃
白銀
白々