“しろじゅす”の漢字の書き方と例文
語句割合
白繻子100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まず彼女は、白繻子しろじゅすの訪問服の上から木鼠きねずみの毛皮外套を着て、そして、スキイをいた。帽子には、驚くべきアネモネのぬいとりがあった。耳環みみわ真珠の母マザア・オヴ・パアルの心臓形だった。
踊る地平線:11 白い謝肉祭 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
髪は白元結もとゆいできりりと巻いた大髻おおたぶさで、白繻子しろじゅすの下着に褐色無地の定紋附羽二重じょうもんつきはぶたえ小袖、献上博多白地独鈷とっこの角帯に藍棒縞仙台平あいぼうじませんだいひらの裏附のはかま黒縮緬くろちりめんの紋附羽織に白紐しろひもを胸高に結び
鈴木主水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
なるほど充分に雨を含んだ外套がいとうすそと、中折帽のひさしから用捨なく冷たい点滴てんてきが畳の上に垂れる。折目おれめをつまんでほうり出すと、婆さんの膝のそば白繻子しろじゅすの裏を天井に向けて帽がころがる。
琴のそら音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)