画室がしつ)” の例文
旧字:畫室
その画室がしつなかほどに、煙草盆たばこぼんをはさんで、春信はるのぶとおせんとが対座たいざしていた。おせんのうぶこころは、春信はるのぶ言葉ことばにためらいをせているのであろう。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
めるのもきかずにまつろうのようになってってしまったあと画室がしつには、春信はるのぶがただ一人ひとりおこののいてったおびまえにして、茫然ぼうぜん煙管きせるをくわえていたが
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
あかとんぼが障子しょうじへくっきりかげうつした画室がしつは、きん砂子すなこらしたようにあかるかった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)