由縁いはれ)” の例文
所のつたへに大なるを時平しへいの塚とし、小なるを時平の夫人ふじんの塚といふ。時平大臣夫婦の塚此地にあるべき由縁いはれなきことは論におよばざる俗説ぞくせつなり。
かたちだけはまいりもせんこヽろ容易たやすくたてまつりがたしとつたたまへと、こともなくひてきいれる景色けしきのなきに、おたみいひ甲斐がひなしと斷念だんねんしてれよりはまたすヽめずとぞ、經机きようづくゑ由縁いはれかくのごとし。
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
其本そのもと由縁いはれをさへわきまふれば如何いかなる新奇しんきなることにてもあやしむにるものなし。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
所のつたへに大なるを時平しへいの塚とし、小なるを時平の夫人ふじんの塚といふ。時平大臣夫婦の塚此地にあるべき由縁いはれなきことは論におよばざる俗説ぞくせつなり。