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生温
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なまあたた
ふりがな文庫
“
生温
(
なまあたた
)” の例文
ある
生温
(
なまあたた
)
かい曇天の午後、ラップは
得々
(
とくとく
)
と僕といっしょにこの大寺院へ出かけました。なるほどそれはニコライ堂の十倍もある大建築です。
河童
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
都も
鄙
(
ひな
)
も
押並
(
おしな
)
べて黒きを
被
(
き
)
る斯大なる
哀
(
かなしみ
)
の夜に、余等は
茫然
(
ぼうぜん
)
と東の方を眺めて立った。
生温
(
なまあたた
)
かい夜風がそよぐ。稲の
香
(
か
)
がする。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
跪
(
ひざまず
)
いて探って見ると、
之
(
これ
)
は女らしい、長い髪を乱して土に
曳
(
ひ
)
いて、
其
(
その
)
頬から
喉
(
のど
)
の
辺
(
あたり
)
には
生温
(
なまあたた
)
かい血が流れていた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ただ、おりおり、
生温
(
なまあたた
)
かな
風
(
かぜ
)
が
沖
(
おき
)
の
方
(
ほう
)
から、
闇
(
やみ
)
のうちを
旅
(
たび
)
してくるたびに、
姉
(
あね
)
の
帰
(
かえ
)
るのを
待
(
ま
)
っている
弟
(
おとうと
)
の
顔
(
かお
)
に
当
(
あ
)
たりました。
弟
(
おとうと
)
は、もはやたえられなくなって、
泣
(
な
)
いていました。
港に着いた黒んぼ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
温
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
“生”で始まる語句
生
生命
生憎
生活
生涯
生々
生垣
生物
生死
生計