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爺樣
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ぢさま
俺らにこんで
爺樣が
代の
借金拔けねえで
居んだからそれせえなけりや
泣かねえでも
畢へんだよ、そんだがそれでばかり
動き
取れねえな
昨日の
日暮に
俺れ
野らから
歸つて
來たら
爺樣雞げ
餌料撒えてやつてつから
見たら、
米交ぜて
置いた
食稻の
方掻ん
出して
撤いてんぢやねえけ、
夫から
俺らもそれ
遣つたんぢや
畢ねつちつたな
「そんで
爺樣はどうしたつちんでえ」
南の
亭主はそれから
先を
聞いた。