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熟
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つ
ふりがな文庫
“
熟
(
つ
)” の例文
私が梅の実の
熟
(
つ
)
えて落ちる音を好むのもつまりそれで、その音を聞くと、忽然として閑寂のふところに佗びの心持を味うことが出来るからである。
艸木虫魚
(新字新仮名)
/
薄田泣菫
(著)
頭をかきむしッたような『パアポロトニク』(
蕨
(
わらび
)
の
類
(
たぐ
)
い)のみごとな
茎
(
くき
)
、しかも
熟
(
つ
)
えすぎた
葡萄
(
ぶどう
)
めく色を帯びたのが、際限もなくもつれからみつして目前に透かして見られた。
武蔵野
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
頭
(
かしら
)
をかきむしッたような「パアポロトニク」(蕨の類い)のみごとな茎、しかも
熟
(
つ
)
えすぎた葡萄めく色を帯びたのが、際限もなくもつれつからみつして、目前に透かして見られた。
あいびき
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
衿巻
掻除
(
かきの
)
けて彼の
撫
(
な
)
でたる鼻は
朱
(
あけ
)
に染みて、西洋
蕃椒
(
たうがらし
)
の
熟
(
つ
)
えたるに異らず。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
只
(
た
)
だ鍵盤に
俯
(
うつぶ
)
ける梅子の横顔を、老女は
熟
(
つ
)
く
熟
(
づ
)
くとながめ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
▼ もっと見る
惡
(
あ
)
しき
果
(
み
)
は
熟
(
つ
)
えて
墜
(
お
)
ちたりおのづから
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
熟
(
つ
)
えて落ちたる
果
(
このみ
)
かと、
噫
(
ああ
)
見
(
み
)
よ、空に
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
實
(
み
)
はむすび、
實
(
み
)
はまた
熟
(
つ
)
えて
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
熟
常用漢字
小6
部首:⽕
15画
“熟”を含む語句
熟々
熟視
熟睡
早熟
成熟
爛熟
熟〻
半熟
熟柿
熟練
熟考
熟知
未成熟
黄熟
熟兎
未熟
熟慮
熟達
熟実
熟蝦夷
...