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焼芋
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やきいも
ふりがな文庫
“
焼芋
(
やきいも
)” の例文
旧字:
燒芋
焼芋
(
やきいも
)
を詠みたる俳句は
縦令
(
たとい
)
文学としては貴重すべき価値を有するともその品格は
遂
(
つい
)
に高貴なる精神を養ふに適せざるが如し、云々。
人々に答ふ
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
小林と母とはすぐ脇の布団の中で、無遠慮にふざけ散らしていたが、そのうち突然母が私に、
焼芋
(
やきいも
)
を買って来いと言いつけた。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
郷里を立つとき祖母は私に
僅
(
わず
)
かばかりの
小遣銭
(
こづかいせん
)
をくれていうに、東京には
焼芋
(
やきいも
)
というものがある、腹が減ったらそれを食え。
三筋町界隈
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
兵糧
(
ひょうろう
)
が尽きて
焼芋
(
やきいも
)
や
馬鈴薯
(
じゃがいも
)
で間に合せていたこともあります。もっともこれは僕だけです。叔母は極めて感じの悪い女です。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
お鶴(下女)が行って上げると言うのに、好いと言って、御自分で出かけて、
餅菓子
(
もちがし
)
と
焼芋
(
やきいも
)
を買って来て、
御馳走
(
ごちそう
)
してよ。……お鶴も笑っていましたよ。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
▼ もっと見る
だが、この温和な土地で、大きな別荘に立て
籠
(
こも
)
って、利息の勘定をしながら、家内安全、子孫長久、よそのことはどうでもよい。文化とは何んや、
焼芋
(
やきいも
)
の事か。
大切な雰囲気:03 大切な雰囲気
(新字新仮名)
/
小出楢重
(著)
野良犬
(
のらいぬ
)
みたいにそこに寝泊りしていたのですが、その路地のさらに奥のほうに、六十過ぎの婆とその娘と称する四十ちかい大年増が、
焼芋
(
やきいも
)
やの屋台を出し、夜寝る時は近くの木賃宿に行き
男女同権
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
酷
(
ひど
)
い奴じゃないか、
彼奴
(
あいつ
)
はもと番太郎で、
焼芋
(
やきいも
)
を売ってたが、そのお前芋が筋が多くて薄く切って、そうして高いけれども数が余計にあるもんだから、子供が喜んで買うのが売出しの始めで
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
やがて「天然居士は空間を研究し、論語を読み、
焼芋
(
やきいも
)
を食い、
鼻汁
(
はな
)
を垂らす人である」と言文一致体で
一気呵成
(
いっきかせい
)
に書き流した、何となくごたごたした文章である。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そのほか
喧嘩
(
けんか
)
をしててよ、
焼芋
(
やきいも
)
を食べててよなどと、見下した通りを報告する。すると、よしが大きな声を出して笑う。御母さんも、御祖母さんも面白そうに笑う。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
岡田はまたその時分自分の家の
食客
(
しょっかく
)
をして、勝手口に近い書生部屋で、勉強もし
昼寝
(
ひるね
)
もし、時には
焼芋
(
やきいも
)
なども食った。彼らはかようにして互に顔を知り合ったのである。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
毎年
(
まいとし
)
夏
(
なつ
)
の初めに、多くの
焼芋
(
やきいも
)
屋が俄然として
氷水
(
こほりみづ
)
屋に変化するとき、第一番に馳けつけて、汗も出ないのに、
氷菓
(
アイスクリーム
)
を
食
(
く
)
ふものは誠太郎である。
氷菓
(
アイスクリーム
)
がないときには、
氷水
(
こほりみづ
)
で我慢する。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
画ハガキモ
慥
(
たしか
)
ニ受取タ。
倫敦
(
ロンドン
)
ノ
焼芋
(
やきいも
)
ノ味ハドンナカ聞キタイ。
『吾輩は猫である』中篇自序
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
焼
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
芋
常用漢字
中学
部首:⾋
6画
“焼芋”で始まる語句
焼芋商
焼芋屋