無関心むかんしん)” の例文
さかずきには、いえまえをかごがとおったことも、いま人力車じんりきしゃとおり、自動車じどうしゃとおることも、たいした相違そういがないのだから、無関心むかんしんでした。
さかずきの輪廻 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして、このすさまじいあらしにも、たけくるほのおにも、無関心むかんしんでいられるほし世界せかいが、あまりにも、ふしぎにみえたのです。
戦争はぼくをおとなにした (新字新仮名) / 小川未明(著)
下宿屋げしゅくや女中じょちゅうは、はななどには無関心むかんしんでした。すこしのかんがえもなくそうじなどをしましたから、あかいアネモネのはなは、あたまからほこりをびさせられました。
花と人の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ともだちは、らんについて、無関心むかんしんのもののごとくただ故郷こきょうやまうつくしさを讃美さんびして、きかせたのであります。
らんの花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
なぜなら、世間せけんは、戦争せんそうにたいして無関心むかんしんなのか、それとも軍人ぐんじん戦争せんそうにいって負傷ふしょうをするのをあたりまえとでもおもっているのか、どちらかのようにしかかんがえられなかったからでした。
村へ帰った傷兵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
偶然ぐうぜんのことから、わたしは、らんに興味きょうみをもつようになりました。いままでは無関心むかんしんにこれをていて、ただ普通ふつうくさの一しゅとしかおもわれなかったのが、特別とくべつ高貴こうきなもののようにおもいはじめたのです。
らんの花 (新字新仮名) / 小川未明(著)