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灣中
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わんちう
大佐の
口吻では、もつと
有力なる
發明であらうと、
樣々の
想像を
描いて
居る
内に、
遂に
到着したのは、
昨曉、
大佐の
後影をチラリと
認めた
灣中の
屏風岩の
邊、
此處で、
第一に
不思議に
感じたのは
此家を
去る
事十
數町の
彼方に、
一帶の
灣がある、
逆浪白く
岩に
激して
居るが、
其灣中、
岩と
岩とが
丁度屏風のやうに
立廻して、
自然に
坩※の
形をなして
居る
處、
其處に
大佐の
後姿がチラリと
見えた。