淡路あはぢ)” の例文
たとへば、淡路あはぢ和泉いづみあひだうみは、古來こらい茅渟ちぬうみせうたつたのを、今日こんにちはこの名稱めいせうばないで和泉洋いづみなだまたは大阪灣おほさかわんせうしてゐる。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
その翌朝、雨ををかして馬上、新冠にひかつぷの御料牧場を見に行く途中で、染退しぶちやり川荒廢の跡を調べ、中下方なかげはうに於ける淡路あはぢ團體の農村を見た。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
「分かつてようございました。エ、彼人あのひとですか、たしか淡路あはぢの人だと云ひます。飯屋をして、大分儲けると云ふことです」
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
或ひは源氏の大将の昔の路を忍びつつ、須磨すまより明石あかしの浦づたひ、淡路あはぢ迫門せとを押しわたり、絵島が磯の月を見る、或ひは白浦しろうら吹上ふきあげ、和歌の浦、住吉すみよし難波なには高砂たかさご
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
海辺には松も何も生えて居ません。大津おほつの崎が淡路あはぢとすれすれになつて見える遠い景色をいと見て居るだけの所です。旅館の建ち並んだうしろに昔のお台場だいばがあります。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
├ 淡路あはぢ研二
オフェリヤ殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)