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涙痕
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るいこん
ふりがな文庫
“
涙痕
(
るいこん
)” の例文
優善が家を出た日に書いたもので、一は
五百
(
いお
)
に
宛
(
あ
)
て、一は成善に宛ててある。
並
(
ならび
)
に
訣別
(
けつべつ
)
の書で、
所々
(
しょしょ
)
涙痕
(
るいこん
)
を
印
(
いん
)
している。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
その点、宮本武蔵を語るには非常な明るさがある。他の
漂泊
(
さすらい
)
歌人の出家や、
涙痕
(
るいこん
)
の
行脚者
(
あんぎゃしゃ
)
を想うほどな
傷
(
いた
)
みがない。
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ドスト
氏
(
し
)
は
躬
(
みづか
)
ら
露國
(
ロコク
)
平民社界
(
へいみんしやくわい
)
の
暗澹
(
あんたん
)
たる
境遇
(
けふぐふ
)
を
實踐
(
じつせん
)
したる
人
(
ひと
)
なり、
而
(
しか
)
して
其
(
その
)
述作
(
じゆつさく
)
する
所
(
ところ
)
は、
凡
(
およ
)
そ
露西亞人
(
ロシアジン
)
の
血痕
(
けつこん
)
涙痕
(
るいこん
)
をこきまぜて、
言
(
い
)
ふべからざる
入神
(
にうしん
)
の
筆語
(
ひつご
)
を
以
(
も
)
て、
虚實
(
きよじつ
)
兩世界
(
りようせかい
)
に
出入
(
しゆつにう
)
せり。
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
といきつくづくじっとわが顔をみまもりたまう、
涙痕
(
るいこん
)
したたるばかりなり。
竜潭譚
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
蒼白い面には苦悶の色がありありと現われていました。気のせいか、一筋の
涙痕
(
るいこん
)
が頬を伝うて流れているもののように見えますけれども、やはりよく眠っているには睡っているに違いありません。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
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といきつくづくぢつとわが顔をみまもりたまふ、
涙痕
(
るいこん
)
したたるばかりなり。
竜潭譚
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“涙痕”の意味
《名詞》
涙を流した痕。
(出典:Wiktionary)
涙
常用漢字
中学
部首:⽔
10画
痕
常用漢字
中学
部首:⽧
11画
“涙”で始まる語句
涙
涙含
涙香
涙脆
涙声
涙腺
涙眼
涙金
涙顔
涙珠