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泣詫
剥出し是サ此子は
怖い事はない此伯父と一所に
歩行々々と
引摺行を娘はアレ/\
勘忍して下されませ
母樣が待て居ますと
泣詫るを
役人耳にも入ず
白睨付てぞ引立ける富右衞門は女房お
峰に向ひ此
儀素より我が身に
覺えなき
事なれば御
郡代樣の御前にて申譯は致すなり必ず
心配すること
勿と云ども
流石女氣のお峰は又も
取縋り涙と共に
泣詫るを
殺しましたる
覺えは決して御座なく是は定めし人
違ひならんと
種々言解ける
側より女房お節も
取縋り九助は
勿々人殺しなど致す者では御座りませぬ何卒御
堪忍成れて下されと
倶々に
泣詫る斯る處へ
譜代の三五郎も
馳來り其所へ
平伏御役人樣九助儀は
勿々人など殺す樣な者では御座りませぬと
右左より取付
詫るを