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泉殿
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いずみどの
ふりがな文庫
“
泉殿
(
いずみどの
)” の例文
にわかに取りいそいで、三人の
僧
(
そう
)
はそこから、
網代笠
(
あじろがさ
)
をかぶり、
菊亭晴季
(
きくていはるすえ
)
に見おくられて、
泉殿
(
いずみどの
)
から
池
(
いけ
)
の
橋
(
はし
)
をわたってきた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その水の上へむかしの
泉殿
(
いずみどの
)
のようなふうに床を高くつくって
欄杆
(
らんかん
)
をめぐらした座敷がつき出ておりまして五、六人の男女が
宴
(
うたげ
)
をひらいておりました
蘆刈
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
春の花見の岡の御所、秋の月見の浜の御所、
泉殿
(
いずみどの
)
、
松蔭
(
まつかげ
)
殿、馬場殿といった所や、人々の邸宅も三年の間にすっかり朽ち果て、寝所には、月の光がさんさんと降り注いでいた。
現代語訳 平家物語:07 第七巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
そこには
泉殿
(
いずみどの
)
とよぶ
一棟
(
ひとむね
)
の
水亭
(
すいてい
)
がある。
泉
(
いずみ
)
の
亭
(
てい
)
の
障子
(
しょうじ
)
にはあわい明かりがもれていた。その
燈影
(
とうえい
)
は水にうつって、ものしずかな
小波
(
さざなみ
)
に
縒
(
よ
)
れている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
水遁
(
すいとん
)
の
秘法
(
ひほう
)
をもちいて、
泉殿
(
いずみどの
)
の
橋
(
はし
)
をわたり、いつのまにか、晴季や
僧
(
そう
)
たちのいる
室
(
へや
)
のどこかに
忍
(
しの
)
びこんでいたのだ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
小一条の
対
(
たい
)
ノ
屋
(
や
)
から
泉殿
(
いずみどの
)
のあたりには、奏楽がやむと、主の忠平の大きな笑い声やら、客の嬌笑雑語の溢れが、大表の
轅門
(
ながえもん
)
から、
垣舎
(
かきや
)
のほとりまで、近々と洩れ聞えていた。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ヘイライひとり出て来なかったが、ふと、
泉殿
(
いずみどの
)
のほとりを見ると、姉妹ともみえるふたりの女性が、
裳
(
も
)
をからげ、そでもむすんで、白い
脛
(
はぎ
)
もあらわに、流れで何か
濯
(
すす
)
いでいた。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
館
(
やかた
)
は、中央の大きな
母屋
(
おもや
)
を
寝殿
(
しんでん
)
とよび、また
渡殿
(
わたどの
)
という長い
廻廊
(
かいろう
)
づたいに、東と西とに対ノ屋が、わかれていた。そのほか、
泉殿
(
いずみどの
)
とか、つり殿とかも、すべて中心の
閣
(
かく
)
をめぐっている。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
泉
常用漢字
小6
部首:⽔
9画
殿
常用漢字
中学
部首:⽎
13画
“泉殿”で始まる語句
泉殿風