“いずみどの”の漢字の書き方と例文
語句割合
泉殿100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこには泉殿いずみどのとよぶ一棟ひとむね水亭すいていがある。いずみてい障子しょうじにはあわい明かりがもれていた。その燈影とうえいは水にうつって、ものしずかな小波さざなみれている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
水遁すいとん秘法ひほうをもちいて、泉殿いずみどのはしをわたり、いつのまにか、晴季やそうたちのいるへやのどこかにしのびこんでいたのだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小一条のたいから泉殿いずみどののあたりには、奏楽がやむと、主の忠平の大きな笑い声やら、客の嬌笑雑語の溢れが、大表の轅門ながえもんから、垣舎かきやのほとりまで、近々と洩れ聞えていた。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)