油障子あぶらしやうじ)” の例文
ついてまがると、眞晝間まつぴるままくおとした、舞臺ぶたい横手よこてのやうな、ずらりとみせつきのながい、ひろ平屋ひらやが、名代なだい團子屋だんごやたゞ御酒肴おんさけさかなとも油障子あぶらしやうじしるしてある。
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
平次はさう言ひ乍ら、町木戸の裏の番屋の油障子あぶらしやうじを覗きました。
湯気ゆげなかに、ビール、正宗まさむねびんの、たなひたならんだのが、むら/\とえたり、えたりする。……横手よこて油障子あぶらしやうじに、御酒おんさけ蕎麦そば饂飩うどんまれた……
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
格子窓の油障子あぶらしやうじに背中が觸ります。