江南こうなん)” の例文
なんというか、まだ、江南こうなんはるらないけれど、このちゃをすするときに、ゆめのような風景ふうけい恍惚こうこつとして想像そうぞうするのでありました。
らんの花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「飲めなきゃア大いに語ろう。ね、いいでしょう、江南こうなんの戦況はどうでした? 今は何処です、国境ですか?」
雲南守備兵 (新字新仮名) / 木村荘十(著)
なるほど韓駒かんくの詩の、「言うかれ衲子のうしらんに底無しと、江南こうなんの骨董をり取って帰る」
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
蛾眉山のふもとの河々皆此大河に入る。此大河瀘州ろじうを流れ三けふのふもとをぎ、江漢こうかんいた荊州けいじうに入り、○洞庭湖とうていこ赤壁せきへき潯陽江じんやうこう楊子江やうしこうの四大こうつうじて江南こうなん流湎ながれめぐりて東海に入る。
中国の江南こうなんの景色、セイロンの落日の景色、仏蘭西のローヌ河畔の木の芽の景色、ムードンの森の驟雨しゅううの景色、独逸ドイツのラインがわの古城の景色、ベルギーのヒヤシンス・チュウリップ等の花畠はなばたけ
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
江南こうなんの佐々木抜関斎ばっかんさいの老臣平井加賀守どのゝ姫君をお迎えなされました。
盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
もっとも勇敢ゆうかんたたかって、華々はなばなしく江南こうなんはなった、勇士ゆうしなかに、純吉じゅんきちがありました。
からす (新字新仮名) / 小川未明(著)
蛾眉山のふもとの河々皆此大河に入る。此大河瀘州ろじうを流れ三けふのふもとをぎ、江漢こうかんいた荊州けいじうに入り、○洞庭湖とうていこ赤壁せきへき潯陽江じんやうこう楊子江やうしこうの四大こうつうじて江南こうなん流湎ながれめぐりて東海に入る。