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気散
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きさん
ふりがな文庫
“
気散
(
きさん
)” の例文
暇
(
ひま
)
さえあればその事の
外
(
ほか
)
に余念もなく、ある時は運動がてら、
水撒
(
みずまき
)
なども
気散
(
きさん
)
じなるべしとて、自ら水を
荷
(
にな
)
い来りて、
切
(
せつ
)
に運動を勧めしこともありき。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
いかにつまらない事務用の通信でも、交通
遮断
(
しゃだん
)
の孤島か、障壁で高く囲まれた美しい
牢獄
(
ろうごく
)
に閉じこもっていたような二人に取っては予想以上の
気散
(
きさん
)
じだった。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
それがうまく行ったら、僕は一台車を買込むつもりだ。そして、自分で運転して、
気散
(
きさん
)
じな自動車放浪をやるつもりだ。自動車放浪という気持ちが、君は分るかね。
虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「たわむれにも、無礼なことを言うやつじゃ。じゃが、まア、よいよい。旅は
気散
(
きさん
)
じじゃでのう」
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
今宵も、この境内を抜けてみようとするのは
気散
(
きさん
)
じのためのみではありませんでした。
大菩薩峠:05 龍神の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
「いや、ほんの
気散
(
きさん
)
じで、ふらと一人で上がったのだが、一人客はご迷惑かね」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お
気散
(
きさん
)
じにもなりますことゆえ、御ほうこうのあいまには
唱歌
(
しょうか
)
やしゃみせんのけいこをはげみ、わざをみがきまして、いよ/\御意にかないますように
出精
(
しゅっせい
)
いたしましたことでござります。
盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「いや
気散
(
きさん
)
じに世界を見て来るさ。しかし纒まったら留守居をしなさい。実は寛一をとも思って見たが、お前達は未だ/\早い。もう二三年やらないと、折角の視察が大して参考にならない」
脱線息子
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
縁辺の話を
決定
(
とりき
)
めたいという親類の意見から、暫く役目のお預りを願って、その
空屋
(
あきや
)
同然の古屋敷に落付く事になると、賑やかな霞が関のお
局
(
つぼね
)
や、
気散
(
きさん
)
じな旅の空とは打って変った淋しさ不自由さが
斬られたさに
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
『——お天気がよいので、
気散
(
きさん
)
じに、
雑魚
(
ざこ
)
でも釣ろうと思いましてね』
魚紋
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
散
常用漢字
小4
部首:⽁
12画
“気”で始まる語句
気
気色
気遣
気勢
気持
気質
気障
気配
気味
気高