“きさん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
気散71.4%
帰参14.3%
季参7.1%
歸參7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いかにつまらない事務用の通信でも、交通遮断しゃだんの孤島か、障壁で高く囲まれた美しい牢獄ろうごくに閉じこもっていたような二人に取っては予想以上の気散きさんじだった。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
借着かりぎ浴衣ゆかた一枚で、障子へつらまったまま、しばらく茫然ぼうぜんとしていたが、やがて我に帰ると、山里の春はなかなか寒いものと悟った。ともかくもと抜け出でた布団の穴に、再び帰参きさんして考え出した。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
漸時だんだん親しくなるに連れて、彼女の家の内幕が次第に解かって参りました。その中分けても私の眼に怪しく映ってならなかったのは料理人の季参きさんでございます。
温室の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「御主人樣に屆出で、歸參きさんを願ふつもり」