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気合
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けわい
ふりがな文庫
“
気合
(
けわい
)” の例文
旧字:
氣合
屋敷のなかは人の住む
気合
(
けわい
)
も見えぬほどにしんとしている。門前を通る車の方がかえって
賑
(
にぎ
)
やかに聞える。細い杖の先がこちこち鳴る。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
森閑
(
しんかん
)
として人の
気合
(
けわい
)
のない往来をホテルまで、影のように歩いて来て、今までの
派出
(
はで
)
なスキ焼を
眼前
(
がんぜん
)
に浮かべると、やはり小説じみた心持がした。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ひっそりして人の
気合
(
けわい
)
もしないから、泥足のまま
椽側
(
えんがわ
)
へ
上
(
あが
)
って座蒲団の真中へ
寝転
(
ねこ
)
ろんで見るといい心持ちだ。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
三人が
斉
(
ひと
)
しく笑う。一疋の蟻は
灰吹
(
はいふき
)
を上りつめて絶頂で何か思案している。残るは運よく菓子器の中で
葛餅
(
くずもち
)
に
邂逅
(
かいこう
)
して嬉しさの余りか、まごまごしている
気合
(
けわい
)
だ。
一夜
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
何となく
物騒
(
ぶっそう
)
な
気合
(
けわい
)
である。この時津田君がもしワッとでも叫んだら余はきっと飛び上ったに相違ない。
琴のそら音
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
眠られぬ戸に何物かちょと
障
(
さわ
)
った
気合
(
けわい
)
である。枕を離るる
頭
(
かしら
)
の、音する
方
(
かた
)
に、しばらくは振り向けるが、また元の如く落ち付いて、あとは古城の
亡骸
(
なきがら
)
に脈も通わず。
静
(
しずか
)
である。
薤露行
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「危きに
臨
(
のぞ
)
めば平常なし
能
(
あた
)
わざるところのものを
為
(
な
)
し能う。
之
(
これ
)
を
天祐
(
てんゆう
)
という」
幸
(
さいわい
)
に天祐を
享
(
う
)
けたる吾輩が一生懸命餅の魔と戦っていると、何だか足音がして奥より人が来るような
気合
(
けわい
)
である。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
合
常用漢字
小2
部首:⼝
6画
“気”で始まる語句
気
気色
気遣
気勢
気持
気質
気障
気配
気味
気高