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此春
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このはる
ふりがな文庫
“
此春
(
このはる
)” の例文
執達吏の読上げて居る書籍は
此春
(
このはる
)
郷里の兄から
頒
(
わ
)
けて呉れた亡父の遺物である。保雄は父の遺骸を鬼に喰はれて居る様な気が
為
(
し
)
た。
執達吏
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
現
(
げん
)
に代助が一戸を構へて以来、約一年余と云ふものは、
此春
(
このはる
)
年賀状の交換のとき、序を以て、今の住所を知らした丈である。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
私
(
わたくし
)
は
昨年
(
さくねん
)
の十二
月
(
ぐわつ
)
芝愛宕下
(
しばあたごした
)
桜川町
(
さくらがはちやう
)
へ
越
(
こ
)
しまして、
此春
(
このはる
)
は
初湯
(
はつゆ
)
に
入
(
はい
)
りたいと
存
(
ぞん
)
じ、つい
近辺
(
きんぺん
)
の
銭湯
(
せんたう
)
にまゐりまして「
初湯
(
はつゆ
)
にも
洗
(
あら
)
ひのこすや
臍
(
へそ
)
のあか」
年始まはり
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
誠太郎は
此春
(
このはる
)
から中学校へ行き
出
(
だ
)
した。すると急に
脊丈
(
せたけ
)
が
延
(
の
)
びて
来
(
く
)
る様に思はれた。もう一二年すると声が
変
(
かは
)
る。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
お
羽織
(
はおり
)
のお
色気
(
いろけ
)
と
取合
(
とりあひ
)
の
好
(
よ
)
いこと、
本当
(
ほんたう
)
に
身装
(
なり
)
の
拵
(
こさへ
)
は
旦那
(
だんな
)
が一
番
(
ばん
)
お
上手
(
じやうず
)
だと
皆
(
みんな
)
がさう
云
(
い
)
つてるんですよ、あのね
此春
(
このはる
)
洋服
(
やうふく
)
で
入
(
い
)
らしつた事がありましたらう、黒の
山高帽子
(
やまたかばうし
)
を
被
(
かぶ
)
つて
御年始
(
ごねんし
)
の
帰
(
かへり
)
に
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
此春
(
このはる
)
に成つて保雄の一家は市外から麹町区へ
引移
(
ひきうつゝ
)
て来た。
執達吏
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
此
漢検準1級
部首:⽌
6画
春
常用漢字
小2
部首:⽇
9画
“此春”で始まる語句
此春先