“このはる”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
此春66.7%
今春16.7%
此新年16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
げんに代助が一戸を構へて以来、約一年余と云ふものは、此春このはる年賀状の交換のとき、序を以て、今の住所を知らした丈である。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
今日こんにちの新職工は決してソンなものでは無いですからな、——今春このはる他の一人の職工が機械で左腕うでを斬り取られた時など、会社は例の如くほとんど少しも構はない、むを得ず職工同志
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
赤く枯れたる芝生の上に腰をおろして、剛一は、空行く雲をながめやりつ「姉さん、今春このはるでしたがネ、僕は学校の運動場で、上野の森を見下しながら、藤野と話したことがありますよ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
一トことこゝろまることのあれば跡先あとさき其者そのもの可愛かわゆう、車夫しやふ茂助もすけ一人子ひとりこ與太郎よたらうに、此新年このはる旦那だんなさまめしおろしの斜子なゝこ羽織はをりつかはされしもふかくの理由わけことなり
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)